送り仮名は、読みと活用を明らかにする
漢字の後ろに添える仮名を送り仮名と呼びます。「書く・書いた・書けば」のように、活用する部分を示し、読み方や語の区切りを分かりやすくします。同じ漢字でも送り仮名によって品詞や意味が変わる場合があります。
活用する語は、原則として活用語尾を送る
動詞や形容詞では、形が変わる部分を仮名で表すのが基本です。
- 書く・書かない・書けば
- 高い・高く・高ければ
- 静かだ・静かに
ただし、「承る」「志す」のように慣用や語の成り立ちに基づく例があり、単純に最後の一音だけを送るとは限りません。
関連する語の形をそろえる
「動く―動かす」「明るい―明らか」のように、派生・対応する語との関係を考えて送り始める位置を決める場合があります。送り仮名は一語だけでなく、同じ語幹を持つ言葉の体系を分かりやすくする役割もあります。
名詞は送らないことが多いが、例外がある
「月」「鳥」「男」のような名詞には通常送り仮名を付けません。一方、動詞から転じた「動き」「答え」「知らせ」などは、元の語の送り方を保ちます。「受付・受け付け」のように、用法や慣用によって複数の表記が見られる語もあります。
複合語は、元の語を意識する
「申し込む」「引き上げる」など、二つ以上の語が結び付いた複合語では、原則としてそれぞれの単独語の送り方を基にします。一方、特定の分野や慣用で送り仮名を省く表記もあります。公用文、社内表記、商品名では個別のルールが定められていることがあります。
迷ったときは、辞書で語全体を引く
漢字変換候補だけで判断せず、「おこなう」「あらわす」のように読みから国語辞典を引き、意味に合う表記を確認します。「表す・現す・著す」のように、送り仮名が同じでも漢字の意味が異なる語にも注意が必要です。
公的な基準には本則・例外・許容がある
文化庁の「送り仮名の付け方」は、一般の社会生活におけるよりどころを示し、語の性質に応じた通則、本則、例外、許容を設けています。専門分野、固有名詞、個人の表記をすべて一律に規制するものではありません。